1821年、スイスとの国境に近いジュラ山脈のアンシェイ村で12人兄弟の真ん中の子として初代ルイヴィトンは誕生しました。ルイヴィトンは養母との仲が悪く、14才で実家を後にします。1835年、ルイ・ヴィトンが14歳のとき徒歩でパリに向かい2年間働きながら旅を続け、ようやく1837年ルイヴィトンはパリへたどり着き、オペラ座に近いカプシーヌ大通りにある荷造り用木箱製造兼荷造り職人の見習いとなり働き始めます。上級階級の人々の「荷造り職人」となったルイヴィトンは、頑丈で美しい木箱を作る技術で次第に頭角を現わしました。
1854年、充分に経験を積んだルイヴィトンは、カプシーヌ通り４番地に世界最初の旅行鞄のアトリエ「ルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）」を設立します
常に時代の先を見ることにたけていた彼は、輸送機関の発達にスポットを当て、従来の蓋の丸いトランクから、積み上げることが容易な平たい蓋を持つトランクを考案。革よりも軽い防水加工を施したグレーの無地コットン素材「グリ・トリアノン・キャンバス」を張って作ったトランクは大評判になりました。
ナポレオン３世の皇妃「ユージェニー」が彼の才能を認め、ルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）に旅行用衣装箱を発注したため、ヨーロッパ中の王族も競って特注をするという騒ぎが起こりました。こうしたことからルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）の名声はどんどん高まったのです。
1871年には店をスクリープ通り１番地に移し、この店はその後シャンゼリゼ通りに開店するまでの43年間もの間、営業を続けます。1875年、旅行用衣装ケース、ワードローブトランクを発表。これは内部に洋服を吊り下げることができ、多くの引き出しを取り付けたトランクで、最初の旅行用衣装ダンスと言われています。
1880年、ジョルジュが２代目を引き継ぎます。その後ジョルジュは世界進出の第一歩、ロンドン店をオープンさせます。流れに乗って市松模様「ダミエ・キャンバス」を発表。続いてルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）のロゴや、花・星を組み合わせた模様「モノグラム・キャンバス」を開発しました。茶色の地に、ベージュでLVのロゴと日本の家紋からヒントを得た花の略図をあしらったモノグラムの柄は、キャンバス地にコーティングを施した素材にプリントされ、このブランドのシンボルとなったのです。
3代目ガストン・ヴィトンが現在のモノグラムの素材、トアル地を発表し、この開発によって、ソフトタイプのバッグの製作が可能になりました。
1981年に念願のルイヴィトン・ジャパンが設立され日本でも大きな話題を呼びました。その後モエ・ヘネシー社と合併。LVMH（ルイヴィトン・モエ・ヘネシー）グループとなりました。
1986年、麦の穂をデザイン化した型押し革による「エピ」を発表。
1993年、メンズ向けの「タイガ」、カーフを使った格式高い「オペラ」シリーズと、そのラインナップを確実に広げていきます。
新たなルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）を取り入れようと1998年、デザイナー、マーク・ジェイコブスを起用し、プレタポルテへの参入を表明。
「旅行」だけでなく日常にも取り入れられる幅の広いラインアップが、現代の新生ルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）の飛躍へとつながったのです。
中でも衝撃的だったのは、「ヴェルニ・シリーズ」の発表。エナメルのような光沢と息をのむほど鮮やかなカラーを持つヴェルニは、世界中で大ヒットし、新生ルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）の誕生を多くの人々に印象づける結果となりました。
近年には「マイクロモノグラム ライン」「グラフィティ ライン」を発表。さまざまな顔を持つルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）は世界の人たちを魅了し続けています。 |
